あいさつ

 初夏の風清らかな若葉の季節となりました。2022年9月15日〜18日に第56回全国ろうあ者体育大会が北海道で開催されます。北海道において体育大会の開催は実に31年ぶりの3度目の開催になります。
 「イランカラプテ 北の大地から スポーツで友情を育もう」のテーマに北海道企画オープン競技を含め13競技の熱いたたかいが繰り広げられます。会場は、北海道札幌市と札幌市の周辺の江別市、恵庭市、千歳市、石狩市に分散して開催いたします。
 メイン会場と8競技を繰り広げる札幌市は、日本で5番目の人口(約196万人)を擁する北海道最大の政令指定都市であり、ビルや住宅が建ち並ぶ「都市」としての機能と、郊外に広がる「自然」という二つの要素を併せ持っています。
江別市は、世界有数の平地原生林が残る道立自然公園野幌森林公園(2,053ha)をはじめとする多くの公園や、一級河川「石狩川」といった豊かな自然環境が広がり、街と調和しています。また、「れんがの街」としても知られ、現在でも国内屈指の生産地です。
恵庭市は、札幌市と新千歳空港のほぼ中間に位置し、恵まれた交通アクセスと穏やかな気候風土を持つまちで、最近では市民主導による花のまちづくりが盛んで「ガーデニングのまち」として全国的に知られるようになりました。
千歳市は、“北海道の空の玄関” 新千歳空港があり、国立公園支笏湖などの雄大な自然に囲まれ、四季の移ろいを感じることができる住環境と、交通アクセスや生活利便性に優れた都市環境が調和する道央圏の中核都市です。
石狩市は、都市の便利さがありつつも、日本海、石狩川など豊かな自然に恵まれたまちです。
北海道を代表する郷土料理「石狩鍋」発祥の地であり、海の幸山の幸が豊富です。 北海道の中でも温暖で四季の変化に富み、台風や地震などの自然災害も極めて少ないのが特徴です。
これらの自治体の手話言語条例は、2013年に全国で2番目に制定された石狩市が先頭を切って、制定化されており、北海道においては道をはじめ29自治体が制定され、「道民に手話が言語であることを広く認識していただくことや手話言語を取得する機会の確保に取り組むことにより、これらを広め手話言語を使いやすい社会の実現」を目的に取り組んでいるところであります。
スポーツを愛する皆様が老若男女の方々と気兼ねなく手話言語で語らいながら、対戦、交流できるようになるためにも、手話言語のさらなる普及が必要です。この体育大会を通して、私たちの「国への手話言語法」制定にむけての運動に、スポーツを愛する皆様からのより一層のご理解をお願い申し上げます。
最後になりますが、現在、新型コロナウイルスの収束の見通しが見えにくい状況にありますが、選手の皆様が安心して競技に集中できるよう、私たち実行委員及び競技関係者、そしてこの大会に関わる多くの道民一同、選手の皆様のご健闘を願いつつ、3年ぶりに開催される本大会で皆様とお会いできますことを心よりお待ちいたしております。

2022年5月吉日

第56回全国ろうあ者体育大会実行委員会
    委員長 山根 昭治
(公益社団法人北海道ろうあ連盟 理事長)